紀の善の抹茶ババロア

Kagurazaka

もうすぐ春ですね。春が近づくと、何故だか需要が増す抹茶スイーツ。今や海外でもすっかり認められた、日本を代表するこの抹茶スイーツが、どうも私、得意ではなくて…。
抹茶味が苦手と言うと非国民扱いされてしまいそうですが、これには理由がありまして。昔、運悪く食中毒で病院にかつぎ込まれた私。なんとか回復して、食欲無いけどアイスだったら食べれるかも、と口に入れたのが抹茶アイスでした。そのアイスも、結局すぐにリバース。(食事中の方、すみません。)以来、私にとっての抹茶スイーツは、あの時の苦痛を思い出させる抹茶以上に苦い味となり、全然食べれない訳ではないんですが、私のスイーツ選択技から消えてしまったのでした。
そんなトラウマに苦しむ私が、それでもやっぱり食べてみたいと思ったのが、有名な「紀の善」の抹茶ババロアです。
神楽坂の坂のふもとに店を構える「紀の善」、もともと江戸末期に紀州藩から来た善兵衛さんという方が創業者で、その方の呼び名がそのまま店名になったんだとか。戦前まではお寿司屋さんでしたが、辺り一帯が焼け野原になった戦後、女性だけでも作れるものをと甘味を始めたのが1948年。以後、神楽坂の老舗甘味処として多くの人に愛されている人気店です。
その看板メニューが「抹茶ババロア(787円)」(テイクアウトは630円と少しお得)。神楽坂上にある茶舗「楽山」の最上級の宇治抹茶を使用したババロアは、想像以上にほろ苦く、口あたりなめらかです。つぶ餡には丹波の無農薬栽培の大納言小豆を使用。丁寧に炊かれた餡のつぶつぶ感とババロアのなめらかな食感、そして、添えられた生クリームのまろやかさと抹茶の苦味、それぞれがお互いを引き立て合い、いい塩梅のハーモニーを奏でます。
長らく抹茶スイーツを敬遠してきましたが、うーん、やっぱり美味しいですね、抹茶味。日本人でよかった。晴れて、抹茶へのトラウマも克服できた私でした。

紀の善 (甘味処 / 飯田橋、牛込神楽坂、神楽坂)

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TEXT: Kawori Nakagawa