逸品揃いの小さな和菓子屋さん 「東海」

人形町通りから脇道に入ったところにひっそりと店を構える和菓子屋さん、「東海」。創業は大正期と言うだけあって、歴史を感じさせる趣ある店内ですが、ガラスケースにお行儀よく並んだ和菓子たち、なんだか品があります。

店頭売りだけの小さな和菓子屋さんには、開店すると同時にひっきりなしにお客さんが訪れます。ご主人が一人で手作りされている和菓子は数が限られていて、お昼前には売り切れてしまう商品も少なくないのです。そうと聞いては念には念を、午前中から人形町に乗り込み、フレッシュな和菓子を購入してみました。

「きみしぐれ(200円)」は、白餡に卵黄を混ぜて蒸し上げた生菓子。そぉ~~っと触らないとたやすく崩れてしまいそうなくらい繊細でやわらかいきみしぐれは、口に入れると、ホロホロ、はかなく溶けて行きます。しっとりとした口あたりと、やさしい甘さ。これぞ和菓子の醍醐味という感じです。
まんまるピンク色がかわいい「羽二重餅(200円)」は、つぶし餡の入ったミニ大福。赤ちゃんのほっぺみたいな桃色の餅生地は、特にきめの細かい餅粉を使用し、毎朝その日の分だけ手こねするんだとか。しっとりしなやか、みずみずしささえ感じるお餅と、厳選された北海道産小豆を使用した中のつぶし餡。どちらも繊細で上品なお味です。
「ワッフル(200円)」は、カフェて食べる四角いあれではなく、小判型に焼いたやわらかな生地を2つに折って杏ジャムを挟んだもの。戦前から作り続けてきたと言うこちらのワッフル、生地には黄身の色が鮮やかな奥久慈卵を使用し、みりんと醤油が隠し味。ふわふわすぎない適度なやわらかさに仕上げているのだそうです。子供の頃カスタードクリームの入ったこの手のワッフルを食べたことがありますが、杏ジャムバージョンが存在するとは知りませんでした。しかもこっちの方が美味しい。やはり、都会の皆さんは昔から洗練されたウマいものを召し上がっていらっしゃるのですね。

逸品揃いの生菓子は5~6種類ほど。是非とも早い時間帯に訪れていただきたいお店です。

東海 和菓子 / 人形町駅水天宮前駅茅場町駅

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TEXT: Kawori Nakagawa