上目使いのキュートなケーキ 「柏水堂」のプードル

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集英社のある神保町には、駅構内に「ワンピース」の大きな看板があり、ファンの間ではちょっとした観光名所。ドラゴンボールで育った私にはあまり馴染みがないのですが、そんなフレッシュなワンピースの雰囲気とは全くの異質の、昭和初期から時が止まったままのような洋菓子店が神保町駅の近くにあります。

「柏水堂」は1929年にレストランとして創業。ほどなくして洋菓子店となった同店には、出版社などが多い神保町の土地柄か、三島由紀夫や太宰治などの著名人も足を運んだといいます。まさにサロンと呼ぶにふさわしい歴史を感じさせる雰囲気が漂よう店内には、創業時に作られたアール・デコ調の外国製ステンドグラスや鏡、ランプが飾られ、絵本に出てきそうな白い椅子に腰かければ、気分はまるでアリスのティータイム。でも、テーブルに運ばれて来たのは、サンドイッチではなく、お皿に乗った小さな白い犬です。
つぶらな瞳で見上げるその小さな犬の名は「プードル(380円)」。そう、こちらは生犬ではなく、真っ白なプードルを型どったケーキです。マドレーヌ生地の間にラズベリージャムを挟み、ラム酒を加えたバタークリームでデコレーション。頭としっぽにピンクのリボンを飾ったお洒落なプードルちゃんは、チョコのおめめで私をじっと見つめています。…食べるのがかわいそうになるのがおおよその人の心情ですが、ケーキの鬼と化した私は、容赦なくフォークを頭につき立てたのでした。グサッ。
プードルの他に、モカ・バニラ・チョコの3種のプチシューがセットになった「トリオシュークリーム(400円)」や、ラム酒がたっぷりしみこんだサバラン「セ・アルジャン(420円)」、干しイチジクを入れて焼き上げたかわいいカップケーキ「フィグケーキ(270円)」など、長年人々に愛されている名品が多数。現代の人気パティスリーには絶対にない、この懐かしい味わいのケーキを求め、ワンピースを知らない人も神保町の駅に降りるのです。

柏水堂 ケーキ / 神保町駅新御茶ノ水駅竹橋駅

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TEXT: Kawori Nakagawa