ゴメンナサイを伝えるお菓子、 新正堂の切腹最中

Seppuku Monaka

新橋にある1912年創業の和菓子屋さん「新正堂」の「切腹最中」。忠臣蔵で知られる浅野内匠頭が切腹した田村右京太夫屋敷後に、旧店舗が建っていたことにちなんで、同店の3代目が考案した名物菓子です。お詫びに最適な珍菓として有名なこの最中を、私も何かのお詫びの機会に一度使ってみたい…!と前々から思っていたのですが、なかなか訪れない、そのチャンス。例えば、ウチの子が草野球で奇跡的に打ったホームランボールがカミナリおじさんの家のガラスをガシャーン!!あるいは、洗濯物を干している時うっかり波平の盆栽にヒジが当たってガシャーン!!…そうゆう事件が起きるのを心待ちにしていたのですが、待てども待てども訪れない、そのお詫びの機会。仕方がないので、「何かのお詫びの時に使えるように、人に渡す前に自分も味を知っておかなければ!」という都合のいい理由を作って、買い求めてみることにしました。
新橋の赤レンガ通りから少し入ったところにある店頭売りのみの小さなお店。さあ、いよいよ憧れの「切腹最中(190円)」とご対面です。その名前も印象的ですが、パックリと割れた最中皮の間から溢れ出そうにたっぷり詰まった小豆餡がビジュアル的にもインパクト大。宮城産の餅米で作った厚めの最中皮は、しっかりとした歯応えで、まるでお煎餅みたいな香ばしさ。北海道産小豆を使った餡は、あえてアクを除かないことで、その豆の風味を強く主張しています。餡の中にはモッチリとした求肥も入っていて、小さいボディながらもけっこうな満足感。このお菓子を目の前にすれば、ご立腹だったあの人も、食べ終える頃にはニッコリ笑顔に変わっていることでしょうね。

新正堂 新橋…あ、私も食べ終えた今、いい詫び事を思い付きました。「ダンナ様、いつも買い食いばかりしてゴメンナサイ。」

皆さんも、日頃のお詫びと感謝を兼ねて、母の日の贈り物にいかがでしょうか。

(他に「景気上昇最中(160円)」もおすすめ。黒字にちなんで黒糖を使ったこし餡を小判型の最中で挟んだという、不況の日本を励ます縁起ものです。)

新正堂 (和菓子 / 新橋、汐留、御成門)

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TEXT: Kawori Nakagawa